映画「コールド・キラー」 感想(ややネタバレあり)




コールド・キラー
Die Holle

2017年/ドイツ・オーストリア合作

[監督] ステファン・ルツォビツキー
[出演] ビオレッタ・シュラウロウ
      トビアス・モレッティ
    サミー・シーク

あらすじ
ムエタイ女子が連続殺人犯をボコります。

凶暴ヒロイン
60点

 

 

主人公はタクシードライバーをしているエズゲさん。
まあまあ美人さんなのにいつもブスッとして笑顔をみせません。
なんだか荒んでるエズゲさん、からんできたチンピラをボコり、ジムではスパーリング中に煽ってきた相手をしばきたおし病院送りにして出禁になったり。
ナイフみたいに尖っております(古い)。

そんなある日、住んでるアパートの隣の建物で殺人が行われているのを目撃しちゃいます。
暗闇に佇む殺人犯にばっちり見られちゃったエズゲさん。

警察に保護を求めるも、移民かつ前科持ちで相手にしてもらえません。
おっさんと若者の警察コンビなんだけど、殺人の目撃者のエズゲさんに本当冷たいの。
やる気がないのか無能なのか。
殺されちゃったらどうしてくれんの。

警察がなんにも動かないもんだから殺人犯は自由気ままにやりたい放題。
エズゲさんのいとこがエズゲさんと間違われて殺され、エズゲさんもタクシーに乗り込んできた殺人犯に襲われます。
走るタクシーの車内での凄まじい攻防戦。
ついにはタクシー横転、車内から逃げ出すもフラフラのエズゲさんをなおも追いかけてくる血まみれの殺人犯。


※口封じのためなのに、わりかし人通りのある場所で襲ってくるチャレンジャーな殺人鬼

何度も切りつけられ川に転落するエズゲさん。
死にかけますが、病院での懸命の処置で一命を取り留めます。

病院の鏡の前で裸になり、体中にできた痛々しい切り傷を確認するエズゲさん。
そして一言「殺してやる」。
犯人への殺意がメラメラです。

ここからエズゲさんの反撃か・・と思ったんだけど、特にエズゲさん何か計画を立てるでもなく犯人を自ら追い詰めていくこともなく。
殺されたいとこの幼い一人娘を連れてあちこちを転々とする描写が続きます。
その中で家族から疎まれていること。
父親に向かって「ロリコンが!このぺド野郎!!」と罵声を浴びせるシーンから、おそらくエズゲさんは子供の頃父親から性的虐待を受けてたんだろうなということがわかってきます。
過去の経験のせいで荒んだ大人になっちゃったのかな。

誰も頼れる人がおらず、色々あって最終的には冷たかった警察のおっさんのほうの家に転がり込みます。
やる気も優しさもないように見え、嫌な奴という印象だったおっさん刑事。
このおっさん刑事には認知症の父親がいて介護をしており、刑事と父親のやりとりを見ているうちにちょっとこの刑事を見る目が変わってきます(エズゲさんも私も)。
よく見るとなかなかのイケオジに見えてきました(私が)。
いやまあ、最初のエズゲさんに対するひどい対応は忘れないけどな( ゚д゚)、ペッ

するとエズゲさんにもイケオジに見えてたのか。
刑事が父親のトイレ介護をしているところをこっそり覗き見、その後エズゲさんから刑事を誘いこの二人致しちゃいます。

・・なんでそのタイミング?
トイレ介護を見てなんで欲情したのか、エズゲさん。
ねえ、本当なんで?なんでなの?
刑事の人間味を感じて優しいと思ったとかそんなんだろうか。
なんか高度な性癖すぎて、おばさん40年以上生きてるけどよくわからなかったわ。

刑事の父親がほんわかしていい味を出していて、しばしほのぼのした時間を過ごすエズゲさん。
そのせいでちょっと気が緩んだのか、外に出るなと刑事に言われてたのに呑気に散歩に出かけて出くわした警察をボコしたりと忙しいエズゲさん。
刑事にお願いされても大事なことをかたくなに話さなかったりと、頑固というか何をしたいのかわからないエズゲさん。
正直ちょっとイライラしてきました(#^ω^)

その後突然「犯人はコーランにのっとって被害者を罰してたのよ!」という事がエズゲさんによって判明、なんだかクリミナル・マインドのようになってまいりました
んで犯人を追いかけて電車の中でボコしたり、犯人が刑事の自宅にやってきて父親といとこの娘ちゃんがピンチになったりと色々あるんだけど。
最後はエズゲさんが犯人をボコしてあの世行きにして終了。

 

ストーリーはありきたり。
正直雑です。
エズゲさんがあまりしゃべらず、何をしたいのかよくわからないために感情移入することもなく。
アクションはまあそこそこ。
ムエタイ女子が殺人犯と闘うというからワクワクしてたけど、なんか思ってたんと違った感じ。
確かにエズゲさんは強いんだけど、なんだろ、凶暴なだけで洗練された強さではなかったというか。
すごく体は張ってたから、見せ方が悪かったんかな。
ストーリーもアクションも全体が雑でもったいないと思っちゃいました。
作りこまれた感じじゃないアクションシーンが好きな方にはいいかもしれない。

あと、ごめん。
私ムエタイってよく知らんのよね・・(ノ∀`)アチャー

だからエズゲさんがただ犯人を殴る蹴るしてるだけに見えてね、ムエタイの技ってどれ?みたいな。
ただエズゲさんがかます肘鉄は痛そうだなあと震えました。

暇つぶしにはなるので、興味のある方は見てみて下さい。
グロシーンはないので、エグイのが苦手な方でも安心して見られます。

ちなみに私はいつもお世話になってるdTVさんで見ました(10/1に見たけど無料でした)。
同じくお世話になってるAmazonプライムビデオさんでは有料でした。
お金払ってまでは見なくてもいいかな・・( ゚∀゚)アハハ

それでは、また!