映画「ターミネーター ニュー・フェイト」感想(ネタバレあり)




ターミネーター ニュー・フェイト
Terminator:Dark Fate

2019年/アメリカ

[監督] ティム・ミラー
[出演] リンダ・ハミルトン
    アーノルド・シュワルツェネッガー
    マッケンジー・デイビス
    ナタリア・レイエス
    ガブリエル・ルナ

あらすじ
リンダ・ハミルトンさんが28年ぶりにターミネーターをボコします。

面白かった!!
90点

 

 

「ターミネーター」(1985年)、「ターミネーター2」(1991年)が大好きな私。
1作目は小学生の時にテレビで見て緻密に練られたストーリーと世界観、そしてカイル・リース役のマイケル・ビーンに惚れました。
そして2作目は中学生の時、もちろん映画館へ足を運びました。
激しいアクションはもちろん新型ターミネーターのCGの凄さにワクワクしましたね。
そしてやはりなによりもしっかりしたストーリー。
普通の母親らしさは捨て1作目とは別人のように戦士になったサラ・コナー、1作目で自分を殺そうとしたT-800との共闘、そしてジョン・コナーとT-800の親子愛にも似たような絆。
1・2ともに切なさの残るラストが秀逸なんだよなあ。

その後「ターミネーター3」「ターミネーター4」「ターミネーター:新起動 ジェニシス」と作られたものの、うーん・・なんかいまいち。
「ターミネーター3」のラストはえ~・・って悲しかったけど、発想としては面白いなと思ったんですよ。
しかしそれ以前に、なんでジョン役がニック・スタールだったのかが納得いかなかったんだよな。


※「ターミネーター2」のジョン・コナーことエドワード・ファーロングさん(麗しい)。
↓これが成長


※「ターミネーター3」のジョン・コナーことニック・スタールさん。なんでこうなるねん・・。

「ターミネーター4」は個人的にはそこまでつまらないとは思わなかったけど、ターミネーターシリーズの続編として見るとこれじゃない感が強くて。
「ターミネーター:新起動ジェニシス」に至ってはもう見てもいないというね・・(;´∀`)

そして今回の「ターミネーター ニュー・フェイト」、予告編見るまでは正直観に行くつもりなかったんだよね。
けど予告編でリンダ・ハミルトンの姿を見て、そしてジェームズ・キャメロンが製作に復帰してT2の正統な続編と公言したもんだから観に行くしかねえ・・!といそいそと観に行って参りました。

 

映画冒頭は「ターミネーター2」のその後が描かれています。
”審判の日”を阻止して未来を変え、ちょっとバカンス気分のジョン・コナーことエドワード・ファーロングが映ります。
これってCGなんだろうけど、その出来の良さにCGとはわからないほど。
若かりし頃の麗しいエドワード・ファーロングを見られて、CGとはいえ懐かしさやらでちょっと感動です。
しかしその直後、突如現れたシュワ氏に撃たれます。

ジョン・コナー、まさかの瞬殺ですΣ(゚д゚lll)ガーン

なかなかショックなシーンです。
カイル、サラ、T-800が命を繋げて守り抜いてきたジョンが結局死ぬって、なんかすごい虚無感を感じたというか。

しかもさ、未来が変わったんなら殺す必要あったんかね?って思っちゃって。
人類の指導者を別の人に変えても(今作でジョン→ダニーになった)、大人になったジョンが一緒に戦うじゃだめだったの~?(ノД`)シクシク

まあ、だめだったんでしょうね(笑)。
とはいえ、グチグチ言ったものの私はすんなりジョンの死を受け入れられたんだけどね。
世代交代なんだなと。

ここでジョンの死を受け入れられるかどうかで今作の評価が変わるような気がしました。

 

今作の舞台はメキシコシティで、ヒロインとなるのは21歳の女性ダニー。
未来から送られてきた最新型ターミネーターREV-9に命を狙われます。
そんな彼女を守ってくれるのが同じく未来から送られてきた女性戦士グレース。

もうこのグレース役のマッケンジー・デイビスが最高。


かわいい、そしてかっこいい!!

鍛え上げられた体から繰り出されるキレッキレのアクション。
最高にかっこよくていつまでも見ていたかったわ~。
マッケンジーだけで言えばこの作品100点満点つけたいくらい。
強くて美しい戦う女性が私は大好きです(´∀`*)ポッ

もうマッケンジーを拝むためにこの映画はあるんじゃないかと思ったんだけど。
はい、きました、大御所が。
サラ・コナーことリンダ・ハミルトンですね!!


さすがド派手な登場シーン、年取ってもかっけえええ!!

私はジョンよりもサラのほうが思い入れが強くてですね。
1作目では平凡な女子大生だったサラが、シュワ氏に恐怖のどん底に突き落とされるわ愛するカイルは目の前で死ぬわで壮絶な体験をするんですよね。
そして自分がこれから迎える過酷な未来に立ち向かうわけですよ。
2作目では昔のふくよかさはどこへやら、体を鍛え上げ表情も厳しく別人のようになってるんですよね。
ジョンの命を守るために母ではなく戦士になっちゃってる。
愛ゆえなんだけどジョンには最初理解されず。
そして今作、結局ジョンを守りきれずターミネーターを狩ることだけを生きる糧として荒んでいるサラ。
けどダニーが後の人類の指導者になることを知り、ジョンの代わりに、そしてジョンのためにダニーを守るわけですよ。

なんかターミネーターの1・2・6作目を見てると、サラの生きざまというか人生を見てるんだなあって。
んーなんかうまく言えないけど。
同じ女性として、同じ子をもつ母親としてサラに焦点を当てて私は見てるんだなということに改めて気づいたというか。
中学生の時にT2をスクリーンで観た時はもちろんそんな見方はしてなかったですよ。
T2から28年の時を経て今作を見て、今の私がそういう見方をするようになったんだなと。
なので今作で年をとってもなお戦い続けるサラを見てなんだか感慨深かったです。

そして忘れちゃいけないシュワ氏ですね。
今作ではぶっちゃけそんなに存在感なかったんだけど、サラと共闘する姿を見られて嬉しかったです。
T2から28年たってサラと並んで二人でマシンガンを撃つ姿を拝めて胸熱でしたよ、私は!!


シュワちゃんももう70代・・!!

カールという人間として普通に生活していたT-800。
しかも人間の奥様とその子供と暮らしていて機械だってことは隠してるんだってさ・・ってばれないの?ばれないもんなの?
いくら学習能力があるったってあんた。
しかも見た目も普通に年取ってるし・・機械なのに年取るの?
って思ってたら、ジェニシスでそのへんの説明があったらしいね。

で、このカールがサラ達と戦いに出発する際に妻と子供に言った言葉”I won’t be back”。
この言葉聞いたら、なんだかシュワ氏がターミネーターに出るのはこれが最後・・という風に感じられてですね。
もう見納めなのかなあと。
私が勝手に思っただけですけど、もしそうなら今作をスクリーンで観といてよかったなと思いました。

 

色々突っ込みどころも多く正直斬新さはなかった今作。
けど私はそんなに気にならなかったし、最高に楽しめて好きでしたよ。
T2はあれで完結した話だと思ってるし、これは世代交代した新章ってふうにとらえてます。

辛口なレビューも割と見かけるけど、T1,T2大好きな私は感慨深く観たんですよねえ。
私自身ちょっと意外でしたけど。
思い入れが強いからがっくりくるか、思い入れが強いから感慨深くなるのか見てみないとわからないものですね。
興味のあるかたはぜひ観に行かれてはいかがでしょうか。

それでは、また。