映画「ジェーン・ドウの解剖」感想(ネタバレあり)




ジェーン・ドウの解剖
The Autopsy of Jane Doe

2016年/イギリス
[監督] アンドレ・ウーヴレダル
[出演] エミール・ハーシュ
    ブライアン・コックス
    オフィリア・ラビボンド
    オルウェン・ケリー

あらすじ
身元不明の女性(=ジェーン・ドウ)の遺体を解剖してたらひどい目に遭いました。

 

The 理不尽
75点

 

 

サクッと軽く見られる短めの作品を探していて、上映時間86分のこちらをdTVにて鑑賞。
タイトルにまんま「解剖」とついてるにも関わらず、なぜか食事中に見てしまった私。
グロ耐性の低い私でも解剖シーン自体は問題なかったけど、やはり食事しながらはいかんかった(>・∀・)ゲッソリ

 

舞台は遺体安置所。
ひどい目に遭わされるのは、検視官の父(ブライアン・コックス)とその息子(エミール・ハーシュ)。
ジェーン・ドウ(オルウェン・ケリー)の解剖を始めてから、様々な怪奇現象に見舞われます。

 

前半は解剖メインで、ジェーン・ドウの身体の内部に残る不可解な傷痕から親子の謎解きが始まります。
このあたりは真相はなんなんだろう・・とミステリーっぽい展開でワクワクしました。
そしてジェーン・ドウの体内から魔法陣の描かれた布が見つかり、彼女の皮膚の内側にも魔法陣が描かれていた・・。

 

なんだ、そっち系か、そうなのか( ^ω^)・・・

 

悪魔系か魔女なんかい・・?
そう思った時は、正直若干テンション下がっちゃったなー。
悪魔系はもう見飽きてるし、宗教や文化の違いのせいか悪魔とか魔女と言われてもあまりピンとこなくて。

 

が、そこから後半は怒涛の怖がらせ展開に突入しテンション復活。
地味ながら、ジャパニーズホラーっぽいじめじめした暗い雰囲気で面白かったです。

私は何が出てくるかあまり先が読めなかったので、結構ドキドキして怖かったですよ。
ドアの隙間から廊下をうかがうシーンとか、「そんなとこ覗いてたら目玉突かれるんじゃ・・」って私はエグイ心配をしてヒヤヒヤしちゃうんですよ( ゚∀゚)アハハ
けどそんなグロシーンは皆無で、「ばあっ」と驚かせるオーソドックスなものばかりの安心設計でした(意味不明)。

 

そしてラストはホラーにつきものの・・。
はい、理不尽きたー!!

無関係の息子の彼女(オフィリア・ラビボンド)がまず斧でさっくりお亡くなりに。
そして「息子は助けてくれ」とジェーンに懇願しながら、父が犠牲になり無残に死亡。
父のおかげで助かったかと思われた息子もあっさり死亡。

ジェーンさん、本当理不尽すぎ(ノД`)シクシク

検視官親子は普通じゃないジェーンさんの遺体を見て、ジェーンさんの身にいったい何が起きたのか必死に解明しようとしてくれたのにさ。
解明することがジェーンさんの為になると思ってね、仕事とはいえ真摯に向き合ってくれたのに。
容赦なさ過ぎて震えたわ。

まあね、親子が助かって中途半端に生ぬるい作品になるよりよかったんだろうけどさ。
全滅と言う容赦ないバッドエンドだったから、ホラーとしていい作品になったんだろうね。

 

にしても、ジェーン・ドウを演じたオルウェン・ケリーさんは美しかったですねー。
ビジュアルが完璧すぎたのと、全く生を感じない徹底した演技で人形かと思ったほど。
結構なすきっ歯なのがちょっと衝撃的だったけどね。
終始横になったままだったというのもよかったです。
起き上がって親子を襲ったりしてたら、途端に安っぽくなって興醒めしたんじゃなかろうか。

 

魔女絡みだったものの、結局は呪いという触れてはいけなかったものが元凶だったというね。
陰惨な歴史からの呪いという暗い雰囲気が私好みの作品でした。
良作だと思いますので、興味のある方はぜひご覧あれ。